気功のひろば

ブログ

2020.07.31

能動的コロナ予防 〜7/24中之島から初配信

今回の大阪・中之島教室は、初めてzoom配信にトライ。
大きなトラブルもなく無事終えることができました。

2020/7/24 於:朝日カルチャー中之島 天野泰司
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*ウィルスとは

コロナでみな大変な思いをしていると思う。
今日はふさいだ心を晴らし、能動的に取り組む方法を。

ウィルスは、防ぎきれないもの。
確率論的に下げていくことをしているが、本来すべきことは、
自身の体の抵抗力・体力をつけ、不安を減らし
免疫を活性化させていくのが重要。
例えば、肺を元気になる方法を知っていると感染しても軽く済むし、
肺はウィルスを外に出す作用もあるので
肺が元気だと感染もしにくい。

 ウィルスは必要不可欠な存在。ヒトが進化する上で、
遺伝子を運び、組み替える役割をしていて、
私たちの遺伝子の半分はウィルスでできている。
ウィルスがなければ人類は存在しない。
赤ちゃんの皮膚を守ったりもしていて、現在の過剰な消毒、
ウィルスを無くそうとしたり人と接触しないようにという対策は
一時的には有効だが、何十年も続けていくとは考えにくい。
それでは、体が丈夫になる機会をそがれてしまう。
風邪も引けず必要な時に体の症状が出てこないと、
抵抗力や免疫力を培うことができない。
新しいウィルスが発生した時にも感染しやすく、
ダメージが大きくなる可能性がある。
防衛が長く続いた場合に心配される状況。

「もしかしてコロナウィルスは、
役に立とうとして今発生しているのかもしれない」。
その、可能性はある。ほんのわずかでも、
どこかでそう思っていると、仮に発症した後に心の持ち方が変わる。
例えば「今、呼吸器が活発になって免疫力を高める準備が必要なのかもしれない」と考える、
そうするとただダメージを受けて辛い思いをするより、
免疫力が大きく働く。

伊丹仁朗先生が、がんに対して
「笑いで免疫が活性化する」研究をされて、かなりの有意差が出ている。
「病気を経過することで、今までより丈夫で
活発に過ごせる体を作っていこう」という認識があると、結果が全く違う。納得できなくとも、そういう考え方がある、と知っておくだけでよい。
明るい心持ちや、「病気によって体の活性化をすすめていく」発想を持っていると、経過が全然違う。

風邪を自然に経過すると、左右バランスが整う。症状を止めない。
熱のピークを越えると体が活性化して免疫力が上がり、細菌を全力で殺す。
咳、鼻水、下痢で不要物を排出し、すっきりした感覚になる。
『風邪の効用』(野口晴哉・ちくま文庫)という本がある。
いま必要な人がその風邪を引く。
体力が落ちている方は気をつけてほしいが、
症状を乗り越えた後にスッキリした状態が手に入るかもしれない、と空想して。
元気になるきっかけが病気であることも多い。
全力を発揮して体は元気になる。

*不安をほどく

人は大脳が発達しているのが特徴。
マイナスに働くと、空想がいやな感じを生み、胸が苦しくなったりする。
まず頭をからっぽに。頭から伝わる指令系統をほどく。
まず首から、不安をほどいていこう。

[実習・首のサイドライン「胸鎖乳突筋」~肩のストン~鎖骨・胸腺・みぞおちのてあて]

あごをゆるめて、首を上に。脳活点、首の蝶番の位置から胸鎖乳突筋を手のひらでおおう。「がんばる、努力」の反対の方向へ。 ゆっくり。 
胸腺は免疫の教育センター。活性化させておくのが大切。
みぞおちは、呼吸にそってすこし押し込む。
気持のいい息が入ってきて、不安が抜ける。
しんどい時も、 上半身がゆるむと心がゆるむ。
みぞおちのやわらかさ、下腹の充実した勢いが健康の尺度、「上虚下実 」と呼ぶ。
何かあったときは、おなかをみて、緊張したり固いところに手をあてて。

[実習・立って動く]
 骨盤の上端「呼吸活点」に親指をあてて、腰を気持ちよく動かすと肺が元気に。
気持ちよさを見つけて、素直に痛みから離れる。
胸を開いて、指をひろげる。のび。
 この一連の動きを1週間つづけてみよう。そうすると、体は素直にいい状態へチューニングされていく。

心がおちつく やさしい気功
 3.11震災後「おちつく気功」をつくった。
まず心を落ち着けていくことが、今回のコロナでも大切。
ひとつのことを習慣化するのは案外難しいが、からだと向き合う時間をとることが何より。
「 うん、大丈夫 」と最後につぶやくのは、無意識に働きつづける。体の栄養。

[実習・化膿活点〜肝心のてあて]
免疫のポイント「化膿活点」、血液をきれいにする。がんなどにも。
少し上向きに押して、離した時に手の力が抜けるように。
肝臓は、呼吸器を丈夫にする元。右の肋骨の下を押し込んで、ふっとゆるめる。
心臓・肝臓を同時にてあて。肝臓できれいになった血液が全身に循環していく。
肝臓は温めると活性化、夏が過ごしやすくなる。

*困難は自分で乗り越える

病には、主体的に取り組んでいくことが基本。
薬や、誰かが治してくれるものではない。コロナは時に。
だからこそこうして免疫を高め、体力を上げていくこと。
自分でできることを続けて。それが、これから生きていく上でも、困難を乗り越えていく大切な力になる。
そういう意味でコロナも役に立っていると言える。
病気を活用していこうという心持ちがあれば、自然に体が働いていく。

呼吸は、自然呼吸。気持ちのいいゆっくりした息。
眠りが深いと、疲れや不安が抜ける。
自ずと深い息ができるように体を整えていくのがよい。

[実習・立って動く ~ゆする・腕のストン・ふりこ]

私たちは、「肩の荷」を知らず知らずに背負いこんでいる。
荷物はさっと下ろす、また背負えばいいのだから。

体を動かすと、心も動いてくる。不安はあっていい、
なくそうとしなくていい。
まず楽に動いて、手放して。
腕の力を抜けばいい。

まず自分が元気になって。それが周りに広がっていく。
(純)

2020.06.29

皮膚をきれいに〜6/13京都

毎月第二日曜、「季節の気功」講座再開。お話から。
*次回 →7/12「ふみつき・エコロジカルに動く

2020/6/13 於:朝日カルチャー京都 天野泰司
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*根本的な生命力upには

ウィルスがなければ、種が多様化して、進化が早く進むこともなかった。
遺伝子には使っているものと、使っていないものがあり
必要な時に発現する。
コロナは、良いものか悪者か、まだわからない。

ヒトの赤ちゃんは、保護の必要な状態で生まれる。
動物と違って、すぐに歩いたり、食べものを自分で取って食べたりもできない。
なので整体では、「13ヶ月は病気にならないように」と気をつけ、
1才過ぎたら、そのあたりのものもなめたり、けがをしたり病気をし、
よくないものも取り入れながら、自分で体力をつけ、内臓を活発にしていく。

例えば水疱瘡にかかって自分の力で経過すると、腎臓が元気になり
はきはきして表裏がない子になる。
腎臓の機能が弱いと、迷ったり、状況を受け止めきれず二枚舌のようになったり、
腰が座らない。
そうしたことは性格ではなく、体が及ぼす心理的な作用。

コロナは、肺炎になりやすい。自力で越えると呼吸器が強くなると言える。
はしかも同じ呼吸器系の病気で、スムーズに経過すると肝臓が元気になる。

私たちは受精卵が分裂・成長していく過程で、皮ふが内側に入り込んで、
腸管や胃、肺ができていく。
肺も内側の皮膚といえる。

なので肝臓が元気になると、腸管から不要物がよく排泄され、
皮ふがきれいになり、呼吸が楽になる。
そうして消化排泄がよく、呼吸が深くなると、眠りも深くなり
病気や症状が乗り越えやすくなる。

これからは、「根本的な生命力」を高めていくことが大事。
それには、肝臓が大切。

*肝臓を元気に

肝臓は原初的な臓器。再生能力も高い。
体内で化学処理をしていく。酵素が多く存在し、
栄養、グリコーゲンを貯め、
窒素化合物など毒性の強いものを分解し、毒のない状態で排泄する。

酵素(=蛋白質)の関与した化学反応なので、高温すぎない温度が必要。
体温プラスαが適正温度、
なので、肝臓は単純に、あたためると元気になる。

初夏は肝臓の季節、少し減食気味にして肝臓の負担を減らすのもよい。
おしっこの匂いが強いのは食べ過ぎ。
梅雨は肌が荒れやすい。肝臓をケアすると、皮膚もきれいになる。

[実習・肝臓を押し込む〜てあて]
肝臓は右の肋骨の下端周辺。
下端にそって、両方の中指でゆっくり押しながら、違和感のある処を探す。
ここ、というところを見つけたら、息を吐きながら軽く押し込み、ふっと戻す。
その場所に手あて。

心がおちつく やさしい気功
体表面と神経系は深いつながりがあるので、
皮膚をゆっくりなでることで、頭が深くリラックスする。
アクセルとブレーキのバランスがととのう。
血が全身に一巡したら、変わってしまう。

*腎臓を元気に

梅雨は、湿度・気温が高く、汗が出るが乾かない。

化学物質の大半は汗から排出される。
出せなかった汗は、腸管から出る。
「汗が出せないことを補う下痢」ということが起こる。

また、汗がかけないと、腎臓に負担がかかり、腰が痛くなる。
汗がかけない人は、ももの裏側をよく伸ばしたり、
手足の指を伸ばしたり、ゆっくりひっぱって回すとよい。

コロナで動きたいのに動けない、マスクがしたくないのにしないとならない、
そうして「本当はこうしたい」気持ちが大きくなる。
マスクははずした時に口を大きく動かすと、
尾骨や骨盤が変化して気持ちもスッキリする。

[実習・腎臓のてあて・側腹とわきをつまむ・指を一本ずつていねいに回す]
集中感を持続する。「今変わる」つもりで。
講座、ライブも一緒に、そうした感覚で。

[実習・大股で歩く・側腹を伸ばす・手を広げて「パッ!」]
信号待ちの間に少し上を向くようにして腰を伸ばし、
肩を後ろに落として手を伸ばす。
青になったら、大股でガシガシ歩くとスッキリ!
(純)

2019.10.18

心のリラックス〜9/8京都

毎月第二日曜、「季節の気功」9月のお話から。
*次回→11/10「冷えに強くなる」

2019/9/18 於:朝日カルチャー京都 天野泰司
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*秋をあじわう

季節の巡りが、変化を生む。
生きる中で様々なことに出会う。辛いこと、楽しいこと、
ずっと続くといいな、と思ったり
これが続くとどうしよう、と思ったりするけれど、
季節は、ピークを超えてはまた巡り、必ず動きがあって循環している。
暑さが過ぎると、また涼しくなることを体が事前に察知して準備している。
もし、今が「最悪!」であっても
冬なら春を思い、夏なら秋がくることを思う。

新春の頃、体は春を感じて動き始める。
生まれ直す感覚、体も立て直す時。
春に向けて骨盤が開き、体は毎年リセットされる。
例えば、赤ちゃんが生まれたら、家中にその新しい気配が充満し
男性もフルリセットを体験する。

春は勢いがあり、秋は落ち着きがある。
季節の巡りの中で、体は次の春に向けて準備してゆく。
秋を心地よく過ごすと、春が気持ちよく迎えられる。

秋は、冬に向けて体が引き締ろうとするが、引き締れない部分が出てくる。
左右差が生じて、腰のねじれや冷えにつながる。

症状が出てきたら、「その場でほどく」ことを繰り返しやっていく。
多少は気にしないでやっていくことが積み重なると、体が鈍ってくる。
小さな異常をその場でリセットし、切り替えていくことで、生きる楽しみが増えてゆく。
渦中にあると、気持ち良さに気づかない。
一年のなかで、いまが「秋の入り口」にあることを思い、
秋の気持ち良さを味わうように。

*軽くなる私

生まれて、死んでゆく、どちらも同じ輝き。
暖かさと真剣さを持って向き合う。
死に向かうときは、積み上げてきたものを下ろしてゆく。
四十九日という修行期間に、7日づつ7体の仏がついてくれて
さまざまなものを落とし、
そして1周忌はどの仏、3回忌はどの仏、と
解脱に向けて、あらゆる束縛を解いてゆくのが輪廻思想。

苦しみや辛いことに煩わされない世界があり、
そこへいくことができるかもしれない、
それを成し遂げたブッダという方がいて、
生きている間にも
そちらの方向へ向かえばいいんだな、という空想は、大きな力がある。

「悟り」は、特別なことではなくて、とらわれからふっとぬけた状態。
歩いていてふと気持ち良い瞬間があるように、日常の至る所に悟りがある。
昔の生活はシンプルで、生きていければいい、ような時代が続いた。
「妙好人」のように、市井の隅にある人がただ念仏を重ねるうちに
その言葉やありようが人を助け、後世に残る例もある。

毎日、何も考えずに繰り返しできるような状態を作るとよい。
気功はその一助になる。
シンプルなことを、何も考えずにたんたんとやっていく。
自分のなくなった感じ、軽くなる感覚。
自分で設定している「私」がほどけたとき、ほんとうの自分が現れてくる。
心が休まって、小さいレベルの悟りに出会っていく。

例えば「ふりこ」、単純な動作の繰り返しで、意識がほどけていく。
順番や、様々なことを忘れて、何もない集中した時が生まれる。

坐禅をしていて、様々なことが浮かんで集中しにくいものだが
何をしているかわからないくらいの感覚で座っている時には、
警策は通り過ぎていく。

辛い思いが浮き出してくる時がある。
昔の傷や、苦しかった体験など、
心の奥深くで、見えなかったものが顕在化する時が、変わる時。

漠然とした嫌な感じや、辛さと同時に、体になんとなく嫌な感じが生じてくる。
その時に体の違和感をなくす。
迎え入れ、気持ちよくなるように。

辛さを他人のせいにすると、すりかえが起こる。
少し楽になったような気がして、スッキリ感があっても
自分の苦しみは保存されてしまう。

辛さが出てきては、消えることを習慣づけていると、
辛いことを体が最初からよけて、受けないようになってくる。

[実習・頭部活点のてあて〜おちつく気功]
左右の、「鬼の角の生える場所」、耳の前を上がった処と、黒目を上がった交点。
骨の隙間で、手の止まるところに指先をあてる。
押すのではなく、ゆっくりと。

[実習・わき腹をつまむ・内股をなでる]
秋の、からだのねじれをとるポイント。ゆっくり、ていねいに。

[実習・立って動く]
ねじりのふりこもていねいに。左右、ねじりやすいほうに少し大きくすると
調整される。

後頭部中央のてあてもよい。(純)

2019.08.11

夏のさなかに〜8/10中之島

38度、9度と高温の関西。
フェスティバルホールの上、遠くまで見える12Fのスタジオは
都会の快適さがあります。
会場に、おしぼりが備え付けてあるのはありがたく
それを使って「目の温湿布」の体験も。

ひとつの動作が終わるたびに、楽になっていった酷暑の朝でした。

  2019.8.11 於:朝日カルチャー中之島 天野泰司
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*汗は天然のクーラー

夏は、頭に上がった気を下ろすことが大切。
「上がっている」指標は、みぞおちが硬い。頭が忙しく働き、食欲が落ちる。

夏は本来活動的な時期だが、昨今は高温すぎて動きを止めなければならない時も。
けれど、冷静に、寒くて大変な頃と比べると、
体はやわらかく、動くことに適応しやすい。

ヒトは、活発に動いて汗をかく動物。
猿から進化した時、「汗をかく」という機能が備わって
長く走ったり、行動できるようになった。

汗は、天然のクーラー。
こうして涼しい部屋で座っていても、微妙に汗をかき、発散して、
その気化熱が体を涼しくしている。
辛いものをたべて汗をかいたら、頭のクールダウンになるし
体温より高いような空気でも、風があると、汗が飛ぶので涼しく感じる。

ベトベト、だらだらと汗をかくのがよいのではなくて、
気づかないほどに汗が出ている状態、
微妙に汗が出て、常に蒸発しているような状態がよい。

部分的に、汗がかけないようなところは、停滞を起こしている。
温湿布や手をあてて、汗が出てくるようにすると
つかえがとれる。
汗がスムーズにかける体が良い。

*頭の気を下ろす

夏は、頭に気が上がって、オーバーヒートしやすい。
高温であることと、現代人がよく目を使うことにも起因している。

(「今、目が疲れていると思う人」・・ほぼ全員が手を上げる)
目は、大脳と直結している。外に飛び出した脳。

[実習・みぞおちをゆるめる]
みぞおちは、上半身と下半身の境目。
つかえをとることで気が降りて、楽になる。
息を吐きながら、指で軽くおしこみ、体をすこしまるめる。
指をゆるめて、息が入ってくる。同時に、腰から順に上半身を立ち上げる。
ゆっくりと。

[実習・目を休める〜目の温湿布]
ゆったりともたれるように座り、
あたたかいおしぼりを、たたみ直して目の上にあてる。
さめてきたら、お湯をかけて絞り直すとなお良い。

気を下ろす場所として、鼻も覚えておくと良い。
鼻をあたためると、腰の過度な緊張からくるイライラが抜ける。
高熱が下がらない時にもたいてい下がる。
足湯とともに、女性に特に良い。

寝る前に、足をなでたり、てあてするのも気が下りてよい。

暑さでのぼせるときは、つめたいおしぼりを
前髪の生え際・中央にあてる。
氷水につけて絞るとよく、臨時の時は缶ジュースにハンカチをまいても。

[実習・脳活点]
後頭部のくぼみ「ぼんのくぼ」から、骨ひとつ分下、
頚椎2番の左右、指2本分。
手の止まるところに指先をあてる。
上を向いて、楽になる首の角度をさがす。

[実習・頭部活点]
夏バテ、体力のない時に。

左右の、「鬼の角の生える場所」。
耳の前を上がった処と、黒目を上がった交点。
骨の隙間で、手の止まるところに指先をあてる。
押すのではなく、ゆっくりと。

心得のある人にてあてをしてもらうと、すーっと疲れが抜ける。

[実習・心がおちつく やさしい気功

(純)

2019.07.26

ハライとコイ〜7/17京都

木曜日定例クラスのお話から。
祇園祭のさなか、7/17と24を合わせて。

於:朝日カルチャー京都 天野泰司
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*ハライとコイ

祇園祭が「前祭」「後祭」と、昔の形に戻って何年か経った。

「前祭」(さきまつり)では、山鉾が逆時計回りに巡行し、各町内の厄を落とし
集めて、戻ってきたらすぐに解体する。
そしてお神輿に乗った神さまをお旅所まできていただいて、
「後祭」(あとまつり)では、山鉾が順時計回りに
鴨川の流れにそって巡行し、神様が八坂神社に還る。

古神道では「ハライ」→「コイ」、
古い密教の流れをくむ禅密功では、「消災」→「植福」といい、
消災は逆回り、植福は順回りと、回転方向も一致する。

本来は、災・福の区別なく、全身で生きているものだが
実際に体が感じている痛みと、認識、意識の働きにズレが生じて
行き詰まりや、具合悪さが生じる。
何か外因があって「私はこう」と考えやすいが
その心と体の隔たりを、神様ごととして釣り合わせてゆくことで
我、自分を越えて何かに預けていくことで
過剰な期待が吹っ切れる。
内側の争いがなくなり、バランスがとれていく。

それは、気功も同じ。
自らの体との対話から、「私」「我」を越えたものとの調和が起こる。

普段は「私」と思っているものが私だが、
「私」の範囲が限定されなくなっていく。
日本語には主語がなく、「私を越えた私」が好んで選ばれてきた。

そうした全体的バランスのなかで、「生きている体」の位置を取り直すのが
気功であり、おまつり、本来の選挙。

ちょうど選挙があった。
政治は「まつりごと」と言い、真に釣り合わせることを言う。
さまざまな違い、意見を、ヤジロベエのように釣り合わせていく。
一度「払い」があって、「請い」。
このタイミングはなかなかいい。
バランスを取り戻すことで、心身は一番適切な働きをする。

*発汗をスムーズに

汗は天然のクーラー。夏の健康は、
汗をかくこと、かいた汗が冷えて再吸収されないことが大切。

さっと汗をかき、どんどん乾く状態がよい。
足の太ももの裏は、汗に直結している。
かかとをつきだすようにしたり、よくなでて伸ばす。

夏の足湯は、発汗をうながす。何分、と決めないで、
左右差にもあまりとらわれず、ほんのり汗ばんだらそれで良い。
疲れが抜ける。
秋の足湯は、冷えやねじれをとる。また役割が変わってくる。

体の疲れは、筋肉に乳酸などの疲労物質が溜まっている状態。
いらないものを、部分的にたくわえている状態。
その部分がゆるみ、汗が出ると、一気に疲れが抜ける。

後頭部中央のてあてもよい。(純)

2019.06.16

内なる力を引き出す〜6/9京都

朝日カルチャー京都、第二日曜午後「季節の気功」
6月の講座から。

 *次回は 7/14「呼吸が深くなる」です。
 2019/6/9 於:朝日カルチャー京都 天野泰司
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*ちょうどいい全力

私たちが潜在的に持っている力は大きく、使っていない部分も大きい。
入ってきたエネルギーと、出ていくエネルギーに釣り合いがとれているのが
ちょうどよく、力を発揮できている状態。

生活レベルが昔より上がって、エネルギー余剰が生じ
それが疲労感につながることもある。
消耗のために本来必要のない病気をしたり、
体への嫌な感じを少しずつ出していく、といったことも起こる。

何か晴れない感じ、心理的負担、病気という方向から
本来の力の使い方へ戻していく。
一つは物理的に、体を動かすこと。
もうひとつは、自主的・主体的に、人の役に立つことをしたり
責任のあるポジションにつくのでも、使うエネルギーは大きくなる。
「ちょうどいい全力」のスイッチを入れることで、
内なる力は引き出される。

*力を抜いて動く

力を発揮したくても出せない状態を解消することで、
うつうつとした「今まで」も、解消していく力になる。

それは社会的に動いていくことだけではなくて、
梅雨という湿度の高い季節に対応する方法を身につけることも同様。

雨が続くと、外出がしにくく、物理的に「力を発揮したくても出せない状態」になる。
また、湿度の高さで、皮膚がべたついて汗が出ないので、
呼吸がしにくく、肺の中も同じ状態になる。
呼吸の量が減って質が鈍る。
出た汗を冷房などで冷やし、一度捨てた不要物を体内に再吸収してしまうことも。
そうしたことで腎臓が疲れ、腰に至り、だるさや腰痛を引き起こす。

動きにくい中で動くには、「力を抜いて動くこと」が最初のスイッチ。
動きやすくなり、出切らなかった汗が出て、腰が楽になる。
[実習・肩の荷がおりる気功

*頭を休める

様々なことが身辺にあって、なかなか自分に集中していない私たち。
自分に改めて集中すること。
それが、「私に気をあつめる」ことになる。

昨日兄の部屋を片付けていたが、物が多いと必要なものにたどりつけない。
同じものがいくつもあったりする。
同じように、頭の中も整理する時間=体のゆるむ体制を自分でつくる。
[実習・心がおちつく やさしい気功

心理的な緊張は、首のサイドライン・目・アキレス腱などに出る。
ふんわりとてあてしたり、お湯でしぼったタオルであたためる。

*梅雨のポイント

[実習・指をのばす]指の間の水かきをつまむ。
手足の指を一本ずつ、ゆっくり回してからじんわり引っ張る。
指を全部開いて、遠くへ伸びてゆくイメージを持つ。

[実習・胸椎5番]下ろした手の手首を立て、指先を後ろへ回していく。
肩甲骨どうしが近づき、体が少しそって、上を向く感じ。
ふっとゆるめる。上胸部がゆるんで、目や呼吸が楽に。

続いて、片手を上、片手を下にして、
手首を立てて、天と地を手のひらで支える。
肘を後ろに、肩甲骨を寄せ、ポンとゆるめる。
胸椎5番がゆるんで汗のかきやすい体に。

[実習・ゆする]立った状態で膝をゆるめ、こまかくゆする。
自由に、ゆれたいところをどんどん探していく。
だんだんに止まる。

[実習・脚の裏側]この時期にちぢみやすい部分。
座るか寝て、かかとを突き出し、ももの裏側からふくらはぎ、
脚全体の裏側を伸ばして、ふっとゆるめる。

[実習・てあて]後頭部の中央。上から指でたどって、
手のとまるところにしばらく軽く指をあてる。
脇腹をつまんでから、おへそと腰の裏側(命門)に、
片手づつあててゆっくり集中する。

(純)

2019.04.23

生まれ変わる心と体 〜3/23中之島

2019/3/23 於:朝日カルチャー中之島 天野泰司
  *次回は5/25「眠りを深く」
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*冬から春へ
春分の頃から、体が春に切り替わってゆくが
つかえて止まっている部分や、気分が切り替わっていないことがある。
なので、寒の戻りはありがたいこと。
取り残されたグループが、行きつ戻りつ、
変化についていきにくい時、人にメリットになる。
今日は冬から春の調整をたどっていこう。

1月頃、冬は後頭骨が開いて上がる。
無心な、ポカンとした状態に身を置いて、頭をゆるめる。

2月頃、肩甲骨が開いてくる。
肩をゆるめる。
花粉症的な症状の大部分は、自ら肩の緊張をほどこうとしている。

3月頃、骨盤が開いて上がる。
骨盤は収縮、弛緩の最もはっきりした部位。
ダイナミックに、ふわっとゆるんでくる。
骨盤がゆるんでくると、「なんとなく楽しい」気持ちがあふれてきて、
嫌なことを感じなくなる。
それは、誕生の感覚。

私たちの前には、様々な過去が壁のように立ちふさがり
過去と向かい合いながら生きている。
失敗、辛苦、こんな目にあった、どうせ私など・・といった思い、
骨盤が緩んでくると、心が広がって
そうした思いや、過去にとらわれる気持ちが重要でなくなる。

それは、「今までの私」が一度死ぬことに近い。
春は、再生のとき。
小さい「私」から、自分の枠を超えて心が広がっていく体感。
今までつみあげてきたことに、こだわりがなくなり
身辺に、ワクワク感がいつもある感じ。
赤ちゃんが何をみても新鮮、そうした感覚。

自然には、同じ瞬間がない。
大人でありながら、そうした感覚で心身が変化する季節。
日々、違った心持ちで。

[実習・あくび〜心がおちつく やさしい気功

*天然の自発性

イチロー選手の引退会見を聞いていた。
自分に素直に、自発性にブレーキをかけなかったイチロー。
どこから切ってもよくわかる会見だった。

子供の成長と同じ、自分の中で設定したハードルを超えて、また超えて。
「天然の自発性」が働くと、気づくと能力が得られている。
ほんのすこしでも、能力が上がっていく方向、
心の明るさを取り戻し、体が元気になっていく方向へ向かう。
完全にクリアできなくてもいい。
流れ出すと、止まらない。
まるで、誕生の時のように。

他人の設定したハードルを外す。
肩の荷をいったん下ろす。
自分が設定したことは、肩の荷にならない。

昨日より、今日が気持ちいい。
十分なリラックスが大事。

[実習・「肩の荷がおりる気功」春ver.]

*春の体と花粉症

骨盤の中には、複雑に多くの関節がある。
花粉症の場合は、左の骨盤、仙腸関節につかえがある。
それには、目と鼻をゆるめる(=てあて、温湿布)こと、
肩甲骨、肩をゆるめる(=肩の荷がおりる気功、ふりこなど)を
気持ちよく、楽しい感覚でやっていく。
努力するスタイルは、ほとんどの人に合わない。
一斉に、体に花が開いてくるような感じで。

そして、骨盤の気持ち良さを高めること。
つまり、日々、嫌なこと・大変なことをできるだけしないで、
気持ちよくすごすことが大切。
「嫌なことをしない」ことが、大きい変化を生む。

嫌なことをしないといけない時は、全く無理しないでいい時間を
一日の中で確保する。
そうすることで、嫌と思っていた中に、面白さを受け取る能力が広がってくる。
それは、心の能力が上がっていく流れ。
どんな技術も追いつかない。

(純)

2019.04.23

心がひろがる〜4/14京都

朝日カルチャー京都、第二日曜午後「季節の気功」
4月の講座から。

 *次回は5/12「過去を乗り越える」です。
 2019/4/14 於:朝日カルチャー京都天野泰司
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*心は広いもの

心は、もともと広いもの。
国や地域、親、周囲の人、学校、そうした条件で
本人が気づかないうちに、狭くなってくる。

この季節は、そうしたことに気づく好機。
赤ちゃんのように広々とした心、子どものようにのびのびした心。
そんな心を取り戻すことで、生きていくのが楽になる。

動物は、先の心配はしない。
思考があり、言葉を持つ。
そのことで、心が広がり、また狭まる。

意識せずに思考、言葉を使ってきたところから、
考えて使っていくタイミング、時代に入ってきたと思う。

*春のやり直し

例年なら初夏の陽気に向かっている頃だが、春をやり直しているような寒さ。
1-3月にかけて、後頭部、肩甲骨、骨盤が順に開いていく、
そうした変化をやり直せるのは大きなメリット。

頭をゆるめ、肩をゆるめる。
肩にかかっているブレーキを外すことで、
頭と腰のつながりがよくなり、
背負っている責任感のようなものを一旦下ろすことができる。
男性は肩甲骨が大きく、骨盤が小さい。
女性は肩甲骨が小さく、骨盤が大きい。
つまり、男性は社会的な責任感で行動できるが、
女性は本能的な部分が大きく、そうしたことが負担になる。
得意な方が、得意なことを受け持つのがよい。

体は、骨の集合体。
骨と骨の間を全部開いていくことで、体が広がっていく。

とくに腕を広げていくことで、心が広がっていく。
呼吸が楽になると、なんだか楽しい感じに。
胸に花が開いていくようなイメージで。
[実習]

2019.03.11

骨盤がひらく 〜3/10京都

朝日カルチャー京都、第二日曜午後「季節の気功」
3月の講座から。
おちつく気功の1週間」と連動したお話です。

 *次回は4/14「心がひろがる」
 2019/3/10 於:朝日カルチャー京都天野泰司
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*春きたる

冬は神経系統、頭にエネルギーが上がり、集中して物を考えたりするのによい季節。
春になるにつれて、頭がひらき、肩甲骨が開き、骨盤が開いて浮かぶ、と
順々にエネルギーが降りてきて、頭はゆるみ、骨盤がよく働き始める。

考える以前に、自ずと体が動きたくなる。
好きなこと、ときめくことに骨盤が動き、すると足が動き、そちらへ向かってしまう。
それは本質的ないのちの働き、全体を動かすエンジン。
健康的な心身を保つのにも、いちばん大切。

その働きを培うのが今の季節。大きな変化が誘導される。

*出てきた悲しみには

昔の辛さ、悲しみは、同じ時期に起こってきやすい。
それは、体に潜在した辛さを解消しようとする働き。

同じ悲しみでも、思い出した時にスッキリ感があるものと、
思い出して悲しい、息が詰まる、その思いがぐるぐる回る、胸が詰まるなど
不快感がある悲しさとは、「悲しみの質」が違う。

まだほどけていないものが、体の「乗り越えたい」意思として
浮かんでくる。
乗り越える時でないものは、体が自動的に潜在させていて
乗り越えられるタイミングに、昔の悲しみが表面に出てくる。

それは、まず「よく出てきてくれたね」といった感覚をもって後
すぐ意識を切り替えて
体のなかで、そのことを思い出したときに
痛み、違和感のある部分をさがす。
そして、その違和感がなくなるまで、ていねいにその場所に集中する。
胸だったり、肋骨だったり、頭だったり、
できるだけ「この場所」と特定していって、じっと手をあてるのがよい。

そうすると、その部分がすうっと楽になるとともに
心の痛みも昇華されてゆく。

昔の悲しみが出てきたときは、普通、打ち消すか、それにひたるか、になるだろう。
ひたって、涙が出ることで、悲しみがピークをこし
過ぎたら落ち着いて、素直に変化できる。
打ち消したり、意図的にコントロールすると、
体の中でまた潜在し、1年間持ち越すことになり、
気づかないように体の感度が下がり、苦しみも嬉しさも感じにくくなってしまう。

感情が出てきた時に、ほどいていくことが大切。
出てきた時が、重要な糸口。
体に集中すること。
変化の流れに、心地よさをみつけることが大切。

[実習・心がおちつく やさしい気功
初めに辛かった出来事を一瞬思い出し、あとは手をなでながら、気持ち良さに集中していく。

本来、自分がもっていた「気持ち良さ」に目覚めていくことを
「覚醒」という。
心地よさは、外に求めていくものではない。

この消費社会では、外に目を向けさせようと膨大な努力がなされる。
「売る・消費する・お金が回る」ことは数百年のことで、
その歯車のなかでそうしなければと動いているが、
元来、そうではないという軸足に立っておくことが大切。

売り上げの目標に向けて会議をし、決算の帳尻を合わせるために
役に立たなくても新しい商品を作って売り、売れなかったら膨大な無駄を出す。
その歯車の中に生きて、自分以外の何かに投資させる仕組みが
大き過ぎて、後に戻れず、先にも進めない人が多くいるだろう。

体が本来持つ「気持ち良さ」は、外に向かったものではない。
たとえば瞑想の中にも、静かで大きな心地よさがある。

今年は、時代の転換点にある。

*花粉症

鼻、目、せき、すべて骨盤の系統。鼻のてあてがよい。
鼻の周りで、違和感のあるところを丁寧にさがし、てあてする。
鼻と目の温湿布もよい。(参考・「気功生活」111号/花粉症特集)
[実習・鼻のてあて]

*呼吸器

[実習・尾骨のてあて・前後にゆれる・後頭部のてあて(片方)・化膿活点のてあて]
(純)

2019.02.27

肩の荷が下りる 〜2/10京都

朝日カルチャー京都、第二日曜午後「季節の気功」
2月の講座から。
*次回は3/10「骨盤が開く」。1-3月の総まとめ。

2019/2/10 於:朝日カルチャー京都天野泰司
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*春を目前に
寒波がきて、一度引き締まった今。
今、体は、よりのびのびと、行きたい方へ向かっていく気配。
そして寒さにきゅっとなった心は、
ほどけてのびやかに動き出す。
自由な心と体へ向かって、ステップを踏む季節。

たづながほどけていく時は、順風が吹けば自然に流れる。
無理せず、自然にまかせるのが良い。

[実習・心がおちつく やさしい気功
後頭部のてあて、足腰、ひざをていねいになでることを加えて。

*変化の頃
春を前に、変化の大きい時期。
変わりにくかったものが切り替わる時。
風邪や長引く不調も、体の内の火がついた、
上手に燃やしていこう、と考えて。

この時期は、「心がおちつく」気功のように、
大脳をゆるめ、骨盤をゆるめていく流れが合っている。
目のてあて、温湿布、ひざや骨盤をなでたり
足湯など、足に気を通すのもよい。

足湯は、ちょうどくるぶしのいちばん高いところまで
お湯を入れると、骨盤がゆるみやすく
神経系統もゆるめるには、アキレス腱までつけるとよい。

「元気になろう」とすると長引く。
気功や、足湯などをしている時は、何も考えない。
気持ちよさや、温めること、環境を整えて集中することが大切。

辛さがあると、強引に「今」に引き戻される。
意識が体から離れることができない。
気が集められて、心身が変わってゆく。

症状を楽に乗り越えるには、「今」から逃げようとしない。
楽になる体勢、楽になる方法を作っていく。
お彼岸までは、水を飲むことを忘れずに。

肩の荷は、一度下ろしてみるとよい。
自ら背負うことを選んで、また背負い直すと全く違った自由がある。
自由に立ち戻って、楽しい、新しい選択をしていこう。

[実習・肩の荷がおりる気功
(純)

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