気功のひろば

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2018.07.29

天災への備え

6/18の大阪北部地震以降、息つく間もなく天災が続いています。
死者200名を越す記録的な雨量の7月豪雨、
その後、私の住む京都市では2週間近く38度を越える猛暑が続き、
祇園祭の花傘巡行も中止。
そして今、東から西へと向かう異常な進路の台風が、雨を降らせています。

2011年の東日本大震災の時もそうでしたが、
天災は、想定外の激しさで突然やってきます。

それは、激しい症状が現れる急性病に例えることもできるでしょう。
生命の危機が感じられるような急性期の症状に対しては、
何よりも命そのものを守ることが優先されます。

その時に役立つのは、ぐんと生命力を奮い立たせるような活法と、
体の裡からの回復力を引き出す、静かで深い落ち着きです。

生命に火をつけ、燃え上がらせる。
そして、深い深いリラックスへと導く。
この二つは表裏一体。生命が活発に働くほどに休息も深まり、
全身がゆるみきることで、大きな活力が生まれます。

災害という緊急時にも、同じことが言えます。
パン! と体の非常スイッチを入れるのと同時に、
落ち着いた心持ちを保ってしっかり休むことの両方が必要です。

まず、心をおちつける
災害が長引くほどに大切になるのが、心を落ち着けること。
「どうしよう」と心が不安に包まれてしまうと、本来の力を発揮できなくなるばかりではなく、
長い不安がストレスを招いて、心身を病んでいくことにもなりがちです。
天災への備えとしても、心を落ち着ける方法を知っておくとよいでしょう。

細く長く息を吐く
細く長く、ふうーーーーーっと、遠くのロウソクの火を吹き消すように、息を吐いてみましょう。
もう一度、ふうーーーーーっと、お腹の息も使って。
もう一度、ふうーーーーーっと、一定の圧力を保って。

3回ほど、細く長く息を吐くと、落ち着いた腹式呼吸が自然とできるようになります。
息を吸ったらお腹がふくらんで、息を吐くとお腹が戻る。
この腹式自然呼吸ができている時には、
不安や心配から離れた、落ち着いた精神状態の中にあります。
慌てている時ほど呼吸が乱れるものなので、
一度練習して、心が鎮まっていく様子をしっかり味わっておきましょう。

手のひらを合わせる
宗教をお持ちの方は、慣れた形を使うとすっと心が安定するでしょう。
手を合わせる習慣のない方は、手のひらの真ん中を合わせる合掌の形から90度回し、
指を曲げて手の中に何かを包み込むような形にして、お腹の前に置いてみるとよいでしょう。
手を合わせたら、そのままゆっくり息をしてください。

手のひらは心の窓。
手を握ってもらうと、どこかほっと安心するように、
自分の手と手を重ねることで、すーっと心が安定していきます。

お腹の前に手を合わせたまま、体を少しゆらしてもよいでしょう。
心はいつもゆれ動いているもの。
おだやかな体のゆれは、その心のゆれを写す鏡のようなものです。
ゆれながら、自然に心地よくなっていくことで、心の荒波もだんだんに静まり、
穏やかな凪(なぎ)のような心へ戻っていきます。

風が止んで、しーんと波が静まった、独特の静寂が「凪」。
内部に豊かな変化をたたえながらも、
一見全てが止まっているかのように見えるこの心の状態を、
「無心」、あるいは「不動心」と呼んだりします。

だんだんに小さなゆれになって、静かに止まっていきましょう。

そのまま少し休むと、短時間でさっと疲れが抜けますし、
そのまま動き出すと、体がスムーズに動いて、
持っている力を発揮しやすくなります。

天野泰司 記 (つづく)

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