気功のひろば
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2016.09.14

心を楽に 〜9/11京都

両目で見る、両耳で聞く。
苦しみからのがれようとするのでなく、自然の流れにまかせる。
秋の入り口。
おだやかなよい講座になりました。(純)

2016/9/11 天野泰司

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秋の入り口は、「ほっとする」感じ。
変わり目はスタートポイント、
スムーズに過ごせると、後が順調。

感覚が細かくなってくる秋。
心をこめて、物事をていねいに。
そうすることで、順調な流れに。

私たちには使っていない感覚が多くある。
例えば、物事を見ている時も、偏ってみている。
見ている人の偏見が、物事を作り上げていることも多々ある。

それはある意味自然なことなのだが、
出来る範囲で、偏り具合が大きくならないように。
全体を見ていこうとする利点も大きい。
はっきりと、その人の本質をみるように心がけると
見た通りのものが浮き立ってくる。

特に、いつも会うような人。家族、上司、部下など、
「この人はこうした人」という思い込みが、
相手をその通りに動かしてしまう。

両目で見る。
両耳で聞く。

力を入れるのではなくて、充分なゆるみがある時に
ふっと両方が意識できる感じ。

自分の体が変わると、周囲の人の状態も変わってくる。

[実習・心がおちつく やさしい気功
〜両目で見る〜心の動きにまかせる]

ゆるんだ後、遠くの山を、両目で見てみる。対象物は変わってよい。
文字や人の顔などは意識が入りやすいので、最初は風景などからがやりやすい。

「心が楽にならない」のは、自分でそれを選んでいるから。
例えば南へ流れている鴨川を、
北へ流したり、横に曲げたりすることは難しい。
自然に流れているものを、意図的に操作して苦しむ。
自分で自分の心を乱しているのが、苦しみの原因。

のがれようとするのでなく、自然の流れにまかせる。

自らの体を通して
言葉が発達する以前の心、意識以前の心に入ってゆくことで
意識的な心に翻弄されずにすむ。
心をコントロールしようとしなくなる。

心と体は、密接に関わっている。

はじめての気功』にも書いた、「5つの心」の分類。
1.悩む・・頭、神経系 (見ることに関わる)
2.嫌、好き・・おなか、消化器系
3.こんちくしょう(相手に対して腹立たしい)・・
  ・・腰、胴まわり、泌尿器系(聞くことに関わる)
4.ゆるせない・・骨盤、生殖器系
5.せつない、苦しい・・胸、呼吸器系

秋は、3の泌尿器系がポイント。腎臓、足裏をていねいに。

[実習・腎臓のてあて、足の裏をゆっくりなでる〜てあて]
[実習・頭部活点〜そのままゆれる〜まっすぐに座る、
心の動きにまかせる]

「悟り」とは、どこか遠くにある手の届かないものではなく
いつもある、日常的なもの。

生まれながらにあるもの。
その心から離れすぎると、心と身体が分離してしまう。
成長の過程で、意識を獲得した
その後に、またそこへ戻る。
その戻るプロセスが「悟り」。

とらわれない、自由な心へ。
幸せを感じる処へ、戻る。

[実習・立って動く〜肩の荷がおりる気功

朝、散歩して、心の動きにまかせて
ふと立ち止まって、ただ見る。ゆるんで、両目でみる。
また、歩き出す。
紅葉の美しい季節まで、続けるとよい。
寒くなると引き締まってくるので、また違う方法がよくなる。

夜は、「おちつく気功」をした後
体をゆっくりゆらしながら、心の動きに任せる。
心をただ、みる。
体の動きがおだやかな揺れになってきたら、
そのまま、寝てしまってもよい。

(純)

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