気功のひろば
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ブログ

2014.10.01

気功生活 Vol.84

84号表紙

ありがとう

この奇跡に、
とどまることのない
自然の流れに。

 

【目次】

この瞬間に、それぞれが整う 天野泰司
北から南から 三島市自然農・桃ヶ谷公園気功
夏の気功
The Book of Life 7/3、7/23
講座レポート …禅密の学校・前期 七夕の会
季節の気功・文月 ぐっすり眠り、呼吸を深く
京都気功散歩 上終町を歩く
受け継いでいくもの
秋の気配

 

この瞬間に、
それぞれが整う

天野泰司

久しぶりの東京講座が決まりました。
気功の学校・浅草。
浅草公会堂の和室は以前から講座に良いなと思っていましたが、
今回台東区の会員の方が押さえてくださり、開講の運びとなりました。

震災から3年半を経た東京。
未だ整理がつかずに混乱している何かがあるでしょう。
その流れを自然に戻していくよいタイミングかもしれません。

自由と自然
私たちがみんなで集まって講座や合宿をしたり、
気功協会というNPOを作って活動していることは、
時代を動かす大きな力となっています。

私たちの集い方は、とてもユニークです。
一般的には、ある組織に所属するとその組織の色に染まり、
ある講習に参加するとその講座の型にはまるのが常です。
ところが気功協会の会員になり、また講座に参加することで求められるのは、
自由で自然であること。
どこまでも色合いをなくして透明に近づき、
次々に型を崩し、自分らしく生き生きと輝くことを実践していきます。

そのためにこそ気功協会というゆるやかで確かな集まりが必要で、
また講座という生命の鼓動を共有するライブ空間が必要なのです。

「気功の学校・教える」で学んでいるのは、「同調して自らが整う」こと。
何かを教える立場にあると、つい相手を変えようと思ってしまうものですが、
徹底して自分が整うように舵取りをしていきます。
自身の変化が自然に導かれると、相手も思わず整ってしまう。
だから必要なのは、常に成長し続けること、
自然の波に乗って自ら変化し続けることなのです。

「自らが整う」つもりで講座に参加すると、大きな成長のうねりがおこります。
普段はお互い無意識にブレーキをかけあって変化を妨げていることが多いのですが、
全員が、同時に変化しようとすることで、
自らかけていた無意識のブレーキがポーンと外れます。
さらにそれぞれの自由な変化が会場全体の大きな流れを促し、
サラサラと自然な方向へ行ってしまうのです。

今回の東京講座は、関東近隣の方々はもちろん、
関西や遠方からの参加も大歓迎です。
秋のこのタイミングで、無意識の「全力」のスイッチを入れる。
全力とは、余分な力みを手放し、
自分の力を、ちょうどよく自在に発揮していくことです。
講座を開くことは、単に技術や考えを伝えることにとどまらず、
無意識に培って来た自由な変化の波を、そこに渦巻かせることになります。
そして来年の「気功の学校」を受講したいと考えている方にもよい機会です。
浅草に集い、自ら整い、
京都を中心に培って来た自由な空気、
爽やかな変化の波を東京に花咲かせましょう。

気功協会が育むもの
私が気功を学び始めた頃は、
「余分な力みを手放す」という基本ができるまで、
あれこれ一生懸命に学びながら数年の歳月を要しました。
この最初の坂を越えるまでが大切で、難しかったのです。
今は7日間、一日15分〜20分程度の実習で実現できます。

京都造形芸術大学通信教育課程「身体」の授業では、
「心がおちつく やさしい気功」を最低7日間実習し、
体、心、生活の変化をレポートしてもらいます。
既に200名近い学生のレポートを添削しましたが、
身体の変化はもちろん、精神面や生活面、また家族との関係性の変化、
人によっては人生が変わる程の想像以上の成果が次々と報告されてきます。

今まで慣れていた「努力して手に入れる世界」から
「からだに任せて手放す世界」へと切り替わるのに、最低3、4日。
身体のエネルギーの使い方が変わり、
それにつれてものの考え方や生活様式も変わるのですから、
「心がおちつく やさしい気功」が広まることで
世の中の価値観が根底から変わる可能性があります。

「気功協会」という自由で主体的な集まりが全体の土台です。
たとえ講座に足を運ぶことがなくても、
会報を読むことを楽しみにしていたり、
この自由な空気の中にいることを楽しんでいたり、
また古くから独自の道を切り開きつつ
暖かく見守ってくれている会員のみなさんがあるからこそ、
潜在的な力が結集して着実な成果が生まれているのです。

気功協会の会員であるということは、
自分が自由で自然になり、世の中が自由で自然になっていく、
その流れの中に共にあることです。
ですから、何もしていないようでいても、一人一人が大きな力になっています。
「自然とひとつ」になるという共通の志を持ったみなさんが、
会員という形でつながり合い、それぞれが自由に生活を楽しんでいるというこのことが、
どれだけ大きな意味を持っていることでしょう。

日々の変化や発見を楽しみながら、
この素敵なつながりを、共に広げていきましょう。

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