気功のひろば

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2021.02.14

余震お見舞

長く揺れたとのこと、3.11から10年の大きな余震に、
心からお見舞申し上げます。

あの後すぐ作った動画をお送りします。
関西でも、毎月の教室でみな涙を流しながら自分をなでていました。
思い出す様々なことが、ひとつでもふたつでも、自然に流れていくように。

そして、天野が書いた未公開の文章も、お届けしますね。(純)

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「天災への備え」

とっさの力を出す
「火事場の馬鹿力」と言われるような、とっさに出せる
大きな力の源泉も、この「無心」です。

緊急時には、ぱっと無心になりやすいのですが、
頭がいっぱいになってしまうと、不安が膨らんで体が萎縮し、動きづらくなったり、
どうすることもできないでパニックになったりしがちです。

そんな時に大切なのは、頭をサッと空っぽにできること。

そんなことが簡単にできるのかと思われるかもしれませんが、
頭の働きにとって決定的に重要なのは、首の血行です。
首が楽になると、大脳への血液のめぐりがよくなって、
行き詰った思考の連鎖から離れ、
とらわれのない自由な心へさっと還っていくことができます。

だから、どうしていいかわからないような緊張状態の時には、
一度、肩を持ち上げながら息を胸いっぱいに吸って、それからふーっと息を吐いて肩を落とし。
体がちょっとほっとしたところで、
首に手をあてて、しばらく目を閉じておきましょう。
首の左右の筋肉がゆるむと、急な心理的緊張がほどけて冷静な判断がしやすくなり、
行動もしやすくなります。

無心になる練習も、普段からしておくとよいでしょう。
首のぶらさげとあくびの呼吸
首の力を抜いて、頭を前にぶら下げていきます。
そのまま、ふーっとゆっくり息を吐きます。

繰り返し、ゆっくり、ふーっと息を吐いて、
吐く息とともに、だんだんに首がゆるんで、深く深くぶら下がっていきます。

3回ほどゆっくり息を吐いたら、ゆっくり腰を伸ばすような気持ちで、
すーっと頭を正面に戻します。

つづいて、頭をゆっくり後ろへあずけて、
あごがゆるみ、ぽかんと口が開きます。
楽な範囲で、気持ちよく。
頭を後ろへあずけたら、そのままゆっくり、大きく口を開いていきます。
あくびのように大きく口を開くと、ほんとうにあくびのようになって
頭の中が真っ白になります。

ふっとゆるんだら、ゆっくり正面に戻ります。

この「首のぶらさげ」と「あくびの呼吸」を
交互に、3回ほどやってみましょう。
ふっと、心が軽くなり、無心に近くなっているだろうと思います。

あくびのような、無意識の体の調整運動が自然に起こるのは
ある意味「無心」になっているということ。
だから、こうした本来無意識におこる運動を改めて練習し、
いつでも「無心」へ戻れるようにしておくとよいのです。

動物的な勘
無心になることで、生死を分けるような動物的な勘も働きやすくなります。
今、動いた方がいいのか、しばらくじっとしていた方がいいのか、

肚を据える
ただ気張るだけでは、本来の力は出せません。
パッと心を切り替えて、不安や心配から離れて心を落ち着け、
思わず全力で体が動いてしまう体勢を作りましょう。
それが、緊急時に入れる体のスイッチです。

そして、アクセルをぐっと踏み込むように、肚を据えて難局に向かいます。
体の動力は、腕力ではなく、足腰です。
足腰の中心は骨盤。
「肚を据える」というのは、骨盤に包まれた下腹部の真ん中に
さっと気を集めることをいいます。

何だか武道の心得のようで、わかりにくいと思う方もあるかもしれませんが、
こうした身体感覚は、着物で生活している時代には
ごく普通にあったものですから、
無心になりさえすれば、すんなりと取り戻すことができます。

楽に肩を落として、すっと背筋を伸ばして座ります。
正座でも、椅子でもかまいません。
背中がまるまったり、力んで腰が反りすぎることのないようにしましょう。
まっすぐが難しい方は、むしろ背もたれを使ってください。

下腹部をゆっくり練るようになでて、
お腹を下から支えるようにして手を止めます。
そのままゆっくりお腹で息をして、
呼吸が落ち着いてきたら、「うん、大丈夫!」とつぶやいて
ゆっくり手を離します。

これから何かをしようという時に、こうして
肚を据えて、それからとりかかってみてください。
「うん、大丈夫!」とつぶやくのは、自分に聞こえる程度の落ち着いた声で。
こうしてつぶやいておくと、心の中の霧が
すーっと晴れていくように、自然に無心になっていきます。

ちなみに、男性が腰で帯を締めるのは、頭に上がりやすい気を肚に落とすため。
元々骨盤に気が集まりやすい女性は、骨盤ではなく
骨盤の力を全身に行き渡らせる体の要、腰部を帯で支えることで、
柔軟な身体能力を発揮してきました。
緊急時には、普段強そうにしていた男性がおろおろして、
やわらかな物腰の女性がてきぱき難題を片付けていく様子を見ることがありますが、
しっかりした骨盤を持つ女性は、か弱そうに見えても
元々しなやかな底力を秘めているのです。

備えは大切、不安は不要
天災はいつおこるかわかりませんので、
緊急時にサッと動けるように、準備しておくことはとても大切です。
大事なものをわかりやすく整理し、
いざという時の避難場所を確認し、
必要最低限の非常用の水や食料、ラジオ、電池、ライトなどの防災用品をリックにまとめておくことで、
いざという時に、落ち着いて適切な行動をしやすくなります。

こうした、災害の準備をするときに大切なのは心の切り替えです。
誰しも、いやなことはあまり考えたくないので、
災害への準備を後回しにしたり、楽観的に「そんなことはめったにおこらない」と自分に言い聞かせたりしやすいのですが、
そうして心の奥に一抹の不安を宿したまま生活していると、
その気づかない不安がしだいに膨らんで、無用なストレスを背負い込んでしまうことになりがちです。
漠然とした不安ほど、体調に大きな影響を与えやすいものなので、
むしろはっきり意識化して考え、準備しておくことで、もしもの不安でイライラすることも減り、平穏な日常を自然に楽しむことができるようになります。
不安を手放すためにも、準備はきちんとしておいた方がよいのです。
例えば、チェック欄のある防災リストを作って準備を進めるとよいでしょう。
そして、準備が整ったら、運転手さんの指差し確認のように、「避難所確認よし!」「懐中電灯よし!」と声に出してチェックしていきます。
すると、「これでよし!」という、安心感が無意識にストンと入り、漠然とした不安が、漠然とした安心感に入れ替わります。

そして、体の準備も整えておきましょう。

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