気功のひろば
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2017.02.24

悪の正当化

The Book of Life
2/24のテーマは
Justifying Evil

以下、天野の訳です。

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明らかに、全世界を覆っている現在の危機は、
並外れたもので、前例のないものです。

歴史上、それぞれの時代に様々に異なる危機がありました。
社会的危機、国家的危機、政治的危機など。
危機はやって来ては去っていきます。
経済的な衰退や不況がやって来ては、緩和され、また形を変えて続いていきます。
それは周知のことで、そうした浮き沈みの経過はよく知っています。
現在の危機はそれとは明らかに違う…。そうではありませんか。

その違いは、まず、お金でも実体のあるものでもなく、観念を扱っていることです。
この危機が例外的であるのは、「観念化」という枠組み内のことだからです。

私たちはある考えを巡って争い、殺人を正当化します。
世界中、到るところで、正しい目的を達成する手段として殺人を正当化しています。
それ自体が前代未聞のことです。
悪が悪として認識されていた以前は、
殺人は殺人でしかありませんでした。
しかし今は、殺人が崇高な目的を達成する手段と化しています。
一人の、あるいはある集団の殺人も正当化されます。
殺人者や、殺人者が属する集団は、
人類の利益に貢献するような結果を達成するための手段として、殺人を正当化するのです。

すなわち、私たちは「未来のために」と現在を犠牲にしているのです。
そして、私たちがどのような手段を用いようと、問題ではないのです。
我々の公然の目的、これこそが人類の利益に貢献するような結果を造り出すのだという限りは。

すなわち、こういうことではないですか。
間違った手段が正しい結果を生み出すと考え、
間違った手段を観念により正当化している。

私たちは、悪を正当化するための観念という
とてつもない建造物を所持してしまったのです。
それこそが、前代未聞のことです。

悪は悪です。
悪が善をもたらすことはできません。

戦争が平和の手段であるなどということは無いのです。

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