気功のひろば
  • HOME
  • ブログ
  • 『はじめての気功』出版記念vol.1 〜大阪
こちらは旧ブログです。新しいブログはnoteでご覧ください。

ブログ

2016.10.21

『はじめての気功』出版記念vol.1 〜大阪

冷えたら温める。乾いたら水をのむ。
悩んだら体をゆるめる。

朝日カルチャーセンター中之島で、『はじめての気功』出版記念として
ご本の中から心の面を中心に、ということで
「秋の気功」が開かれました。
「出版記念」というものは、何とはなしに晴れやかで良いものですね。
お話は、体→頭→心、とすすみ、あっという間に時間いっぱい。
2回に分けたらよかったかしら。
本の情報量というものは多いものだな、と改めて感じさせられました。

天野の著書も全種類持っていきましたが、
たくさんお求めいただき足りなくなりました。
ありがとうございました。

次回の出版記念は、12/17の新宿になります。
では、中之島、まずは体・頭の前半部分から。(純)

2016/10/15 天野泰司

・・・・・・・・・・

秋の体

秋になって気温が下がってくると、だんだん体がひきしまってくる。
骨盤が引き締まってくる時、左右の状態が整わないと
冷え、泌尿器系、神経系などに影響が出てくる。
頭が引き締まってくる時、首や肩のコリが出てくることがある。
頭を使うのはヒトの特徴、
考え方が切り替わることで、楽に、幸せに生きられるようになる。
頭をていねいに扱っていく必要がある。

1.乾く
秋の特徴に、「乾く」ことがある。
乾いたら水を飲む。

暖房が入り、乾燥してくるこの季節。
目がシワシワしたり、鼻・口の周り、指先や爪の際が乾いたり
むくんできたら、水分不足のサイン。
足りないなら、水を飲む。「チビチビ」おいしく飲む。
多く飲み過ぎると体はそれを捨ててしまう。それよりも、
水を欲しているタイミングに。
風呂上がり、朝、暖房の部屋に長くいる時、運動した後など。
おいしく感じる水を飲めば良い。
冷たい水に抵抗があれば、白湯にしてもよいが、水のほうがよい。
ペットボトルに半分くらい水をいれて凍らせておき、
水を足して持ち歩くと、だいたい1日おいしい水が飲める。
こうして天気がよい秋の日に水を飲み始め、
春のお彼岸の頃まで。
それが冬の潤いを生む。
頭痛、神経痛、関節痛なども水不足からきていることが多い。

2.あたためる
冷えたら温める。
気温が下がると体は引き締まり、上がるとゆるむ。
ひきしまりとゆるみを繰り返しながら、冬に向かって体は引き締まってゆく。
たとえば出産の時。収縮が起きて、骨盤がひらいてはゆるみ、それを繰り返して
段々開き、出産の時に最も開き、するっと生まれてくる。
気持ちよく引き締まり、ゆるむのがよい。

お風呂が効果的。全身浴より部分浴、今はとくに足湯がよい。

くるぶしがかくれるラインまでのちょっと熱めのお湯、
両足が6分、比べて足の白い方をあと2分。
そうすることで両足がそろい、左右の骨盤がそろう。
大きく骨盤が変わる。

個人差はもちろんあるが、
女性は骨盤が6とすると頭が4、
男性は骨盤が2、頭が8くらいの割合で、全体が成り立っている。
なので特に女性は、骨盤が整うとさまざまな不調が解決することが多い。

「耐える」ことをやりすぎない。
耐えることで、一時的には、自らを守る。
けれどもその状態が終わっても耐え続けていると、心身が鈍り、
生命力が衰える方向へ向かってしまう。それは死ぬ方向。
生きる方向というのは、物事をより繊細に感じ、感覚を開いていく方向。
人は死ぬ4日前まで、より良く、元気に、気持ちよく、活発にという
働きが続く。体の勢いがある。
それ以降になって初めて、静かに安静になって、人生を閉じていく。
だから身体を信頼し、任せていく習慣を積み重ねて
身体に素直に従っていこう。

3.風邪
体が季節によって変化していく時、積み残した部分が出てくる。
そこを調整するために、風邪を引く。
例えば秋になって、汗が出なくなり、腎臓の働きが追いつかない。
そうするとのどがはれる風邪をひいて、腎臓を元気にしていく。
熱が出る風邪は、「あたためると体がゆるむ」ことを自力でやっていく。

風邪のときは普段よりもっと気持ちよく、妥協せず快適に。
そして水を飲むこと。吸収されやすい。
風邪は、体の改革のタイミング。
ぜひ、風邪をひいてください。ここ1週間くらいが良いです。

秋の頭

無心になる、というと大げさな気がするが、
頭が「ぽかん」とした状態で、骨盤の動きがより明瞭になってくる。
「ぽかんとして体にまかせる」体験が重要。

[実習・心がおちつく やさしい気功

この気功は、東日本大震災の後すぐに作ったものだが
誰でもできて、自然な変化が起こりやすい。

自ら気持ちのいいところへ、近づいていく。
自ら辛いところから、離れていく。
その体験を、「心がおちつく やさしい気功」で積み重ねていこう。

秋の心

心と体は、同時進行。
誰かに話を聞いてもらったら、「体が」楽になっている。
苦しみ、痛み、辛さを感じているのは体。
出来事に反応して、体が緊張を作り、苦しみを作り出す。

誰かに甘えたい。こちらを向いて欲しい。
病気であれば見てもらえる。やさしくしてもらいたい。
例えばそんな時、「心の痛みを長引かせよう」という無意識の思いが
体の中に毒を作り、免疫を効かなくさせて
辛い状況が続けられるようにする。
その連鎖を断ち切るには、「心の持ち方が変わる」
「体の違和感を取り除く」両方の手段がある。

特に、「体の違和感を取り除く」と、楽になり、
不安が生じにくい体の状態になる。
そうすると、嫌なことが起こりにくくなる。

仮病は使ってもいい。どうしても行きたくない時、それは便利。
けれど仮病であることを意識し、それを認めると
病気を不必要に長引かせたり、不要な仮病を使わなくて済む。

「冷えたら温める」ように、
悩み・苦しみが生じるたびに、体の違和感を抜いていく。

その都度、体の方から調整することで、心のキャパシティが広がる。
「自分でする」ことに意味がある。
悩んでも、嫌でも、全部ok。体を通じて解消できる。
そうして、心がしなやかになってゆく。

5つの分類
1.悩む ・・首・頭をゆるめる
 首がやわらかいと、悩まない。目を使いすぎると悩む。
 スマホの普及で、全世界が悩む体勢をとるようになっている。
2.嫌だ ・・お腹
 笑うことがいちばん。食べたり、おしゃべりしたり。
3.コンチクショウ ・・腰をゆるめる
4.苦しい、言うに言えない ・・胸をゆるめる
5.ゆるせない ・・骨盤をゆるめる
 *『はじめての気功』p.135 「心を休める」参照

[実習・立って動く〜肩の荷がおりる気功から]

(純)

img_04