気功のひろば

ブログ

2016.03.02

気功生活 Vol.93

93号表紙

流れていく

さらさらと、
形をとどめず。
静かに、とうとうと。

 

【目次】

ほんのわずかの力で 天野泰司
CD SelfとLife
願いが叶う やさしい気功 レポート&感想
京都気功散歩 桂御園を歩く
2016講座ノートから 新春〜2月
いのちの気功 赤ちゃんの便秘  春の気功
The Book of Life 1/152/11
成長の春 吉田純子
お知らせ

 

ほんのわずかの力で

天野泰司

春のおとずれ
立春を過ぎ、冬と春とが一斉にやってきたような
不思議な天気が続いています。
長く心地よい秋、暖かな年末年始を越して、
寒さ暑さが日々めまぐるしく交互に入れ替わり、
今はちょうど体の変革の好機です。

体は既に春を迎えています。
この時期に風邪を引けるのは大変好運で、
ていねいにその風邪を経過することで、
生まれ変わったような春らしい心身に
リニューアルしていきます。
暖かく、冷やさないようにして、しっかり水を飲み、
他のことに煩わされず、今の自分の体に寄り添って、
最大限に気持よく過ごす。
そして症状が落ち着いて平熱以下になったら、
その時に心底リラックスして休息する。
この一連のリズムが風邪の自然な経過の要点です。

うごいてやすむ
風邪の症状がはっきり出ているときは、
体は全力を挙げて「うごく」、
平熱以下の時には徹底して「やすむ」リズムの中にあります。
そのリズムを尊重して、自然の経過を乱さないこと。
次いで大切なのは、そのリズムにそって、
症状の出始めに足湯をし、
熱が上がりかけたら後頭部を温めて、
汗が出てきたらそのまま暖かくしてどんどん汗を誘導し、
汗がサラッとしてきたら
乾いた暖かいタオルでしっかり汗を拭き取るなど、
体の目的としていることを手伝うように、
細やかな気配り心配りをすることです。

私たちは、何かことが起こった時、
その大変な状況を一瞬で劇的に変えてしまう
特効薬を望みがちです。
しかし強い効果のあるものは、
ある面では強力な破壊力を持ち、
短期的にはよいように見えても、長い目で見るとかえって
マイナスの影響を与えている場合が多いものです。
あくまでも自然の流れを良く観て、その都度、
不要なことをなるべくしないで、
必要なことだけをしていく選択が求められます。

私たちが気功を通じて実践しているのは、
本来の自然のリズムを大切にしながら、
なるべく小さな力で、ほんのわずかの力で、
できるなら力も何も使わないで、
目の前の状況をていねいに、
そして次々に好転させていくことです。

それは一見小さな力ですが、その小さな力が
とてつもなく大きな効果を現すことは日常茶飯事なのです。
人為には限りがあり、自然には限りがない。
無限の力があり、無限の働きがある。
だから体の声に耳を傾け、
その自然の流れにそって動き、休む。
大自然の働きのただ中にある時、
私たちの能力は最大限に引き出されていきます。

『うごいてやすむ 幸福になる気功』(春秋社)にまとめたのは、
その、「自然のリズムを活かす」コツ。
使ったら使った部分を休めればいい。
冷えたのなら温める。
ピタッピタッと、その都度、その場所に、
ちょうどよい気遣いをしていくことで、
心も体もどんどん元気になっていきます。
これは、最小限の力で、最大限の効果を引き出す要領です。
力が入りすぎている場合には、ただその力を抜くことも、
とても大きな変革の原動力となるのです。

文庫化は夏
『うごいてやすむ』は2006年に出版されてから
4刷、6200部を重ねて来ましたが、
ここに来て重版の目処が立たず、
在庫不足で手に入りにくい状況になっていました。
いろいろと検討する中、文庫化の道が開けてきました。

今年の夏頃に、ちくま文庫から出版の予定で、
改訂作業を始めたところです。
少し加筆し、章立てやタイトルも変更して、
手に取りやすい素敵な本に仕上がっていくでしょう。
次号でまた進み具合をお伝えします。

野口晴哉さんの『風邪の効用』や『整体入門』がちくま文庫から出て、
整体のことが広く知られるようになったように、
気功の裾野が広がる良いきっかけになるのではないかと思います。

この夏には、参議院議員選挙も予定されています。
国政の担当者を決め、この国の流れを
どこに向けていくかを選ぶ大切な選挙です。
また6/19以降の公示であれば、
今回初めて18歳から投票できるようになります。
エネルギッシュな若い世代の力も加わり、
より自然で気持よく、お互いを大切にし合い、
自発的で生き生きとした流れが出来ていくでしょう。

たったひとりの、ほんのわずかの小さな力が、
その大きな潮流をつくっていきます。
そこでは、がむしゃらに一生懸命になること以上に、
肩の力を抜いて、ニコニコと、気楽に
自分らしく動いていくことが大切です。

今は「うごく」時。
心の底からの魂の声に耳を傾けるタイミングです。

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