気功のひろば
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2016.01.15

破壊は創造

The Book of Life
1/15のテーマは
To Destroy Is to Create
以下、天野の訳です。

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自由であるためには、
権威というものを隅から隅まで
よく調べなければなりません。
そして権威という穢れたものの全てを
ばらばらに引き裂いてしまわなければなりません。
そのためにはエネルギーが必要です。
実際の身体的な労力も、
また精神的なエネルギーも必要です。
しかし、葛藤の渦中にある時には、
そのためのエネルギーが壊され、
浪費されてしまうのです。
そうです。
葛藤の全プロセスにはっきり気づいている時には、
葛藤が止み、
豊かなエネルギーがそこにあふれているのです。
そうして、前に進んでいくことができます。
何世紀にも渡って築き上げてきた、
全く無意味なあなたの住処を打ち崩していくのです。

お分かりですね。
破壊は創造です。
私たちは壊さなければなりません。
打ち崩すのは、建物でも、社会や経済の機構でもありません。
そうしたことは日常的におこっていますが、そんなことではなく、
精神的なものを打ち砕くのです。
無意識の、あるいは意識的な防衛を、
民族的なあるいは個人的な安全保障を、
深層的な、あるいは表面的な安心の確保を。
それら全てをばらばらに引き裂いて、
完全な無防備にならなければなりません。
愛することも慈しむことも
無防備でなければできないからです。
そしてあなたは権威という野心を
見て取り、理解するでしょう。
いつどんな状態で権威が必要かというと、
警察官の権威ぐらいで他には不要だと。
学びにも、知識にも、どんな能力にも権威はありません。
その職分に就くことで
社会的な地位につながる権威などどこにもないのです。
精神的な指導者、宗教的な指導者、あるいはその他の、
全ての権威について理解するには、
とても鋭敏な心が要求されます。
濁った頭でも、鈍った頭でもなく、
澄み切った頭脳が必要なのです。

訳者コメント

私たちが生きているこの世界は常に変化しているので、
これが正しいという判断も、いつもゆれ動いていきます。
そして、これこそが正しいという思考が大きな障壁となって
スムーズな変化の流れを止めていることがよくあります。
気功の学校では、正誤の思考を越えて
「自然か不自然か」という物差しを使っています。
「これは自然だろうか」と考えるには、
まず体をゆるめて感覚のスイッチをオンにします。
身体の鋭敏な感覚が、自然な思考の働きを支えています。
天野泰司

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